UDON

trifle2006-09-03

http://www.udon.vc/
映画を観終わったあと、ぞろぞろと退場してゆくちょうど前の見ず知らずのお二人さんが「この映画観たあと、6割がうどん食いに行くはず」と話してはったけれど、その後こっそり「むしろ、8割ぐらいが食べに行くよねえ?」と言いあったぐらい、うどんが食べたくなる映画。お昼すぎから映画を観たあと、普段ならちょっとお茶でもってなるのに、今日はうどん。お茶のかわりにうどん。それぐらい、映画に出てくるうどんはうまそうだった。
うどんかそばかと言われたら、間違いなくうどん。結構うどんは好きです。この映画には、監督の並々ならぬうどんへの熱い想いが込められているなあと思う。それこそ、わたしなんかの何十倍も何百倍も、うどんLOVEな気迫を感じる。よほどおうどんがお好きなんやろなあって、観てるとしみじみ思う。ほんとうのところはわからないけれど。でも、うどんをモチーフにしようというのは、おもしろいな。宣伝がかなり大々的やったので、この映画の影響でうどんブームが来るか?!とおもったけど、それほどでもなく。こうゆうブームって、大抵のったときはすごくて、怒濤のようにおしよせる波のようで、いつのまにかあれ?そういえば・・・なんてことになる。その終演っていうのは、あまりみたこともなくて、それがどんなふうに終わるのかは知らない。その終わり方にどんな哀しい出来事があるのかさえも。そうゆう部分をきちんと戒めのように描かれていたのは、すごく好感が持てた。ブームによって失ったもの、潰されたもの。ブームが終わるとまた次のブームを探す昨今、そういったものがクローズアップされることがないので、それが逆に新鮮で身につまされる思いだった。始まりがあれば、いつか終わりが来るのはわかってはいるものの。
本広克行監督らしく、いろいろ小ネタが出てくる。パロディやオマージュは、その元ネタを知っているものだけが楽しめばいいという姿勢なのはわかるけれど、これはちょっとやりすぎなんじゃないかなーと思ったりも。そうゆう小ネタは、ストーリーとはまた別の箸休め的存在であるからこそクスリと笑えたり、にやりとほくそ笑んだりできるのに、あれほどあからさまに本編の大切な部分でされると、うーむと思ってしまう。というか、キャプテンUDONとかって必要やったんかな?と思うんやけど。なんか、いまいちその存在の意味がようわからんかった。ここらへんはやっぱり本広監督の完全なる趣味なんやろーなー。
役者陣は、メガネコニタンがとっても可愛かった。トータスさんがらしくて良かった。鈴木京香さんのお姉さんもはまり役やし、お父さん(木場勝己)はいい味出してたし、編集部のみなさんもキャラがあっておもしろかった。ユースケのちゃらんぽらんでいい加減な感じも納得。キャストは無難な感じ。全体としてなるほどなあと思えたけれど、ただなんだか時間が長く感じた。それがいちばん致命的のような気もするけれど。盛りだくさんすぎたんかな?それでも、エンドロールまで存分に使ってはったから、まだまだ足りないといったところなのかもなー。