嫌われ松子の一生

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ただただおもしろかった!ハイテンションハイスピード!さすが、中島哲也監督!中谷美紀さんも美しくすばらしく、まさにはまり役やったな。伊勢谷友介君は、あいかわらずかっこよかったし。でも、やっぱりしゃべるとあかんなー。好きやねんけど。中島さんということで、コメディを予想していたけれど、すこし哀しく切ないお話。でも、他人からみれば哀しく切ない人生だったとしても、当の松子にとってはお花畑ルンルンな人生やったんやろな。どんなに男に裏切られても、ひどい仕打ちを受けても、ただ強く純粋に愛しているというだけで、どこまでも信じて信じて信じ抜いて。こんなにも女は強くなれるんやね。まさに、波瀾万丈な松子の一生。嫌われというよりも、むしろ愛しいとさえ思う。打たれても打たれても立ち上がる姿は、ほんとうに美しい。こうゆう、ろくでもない男ばかりが集まって来るというか、愛してしまう女っていうのは、どこにだっている。時代を問わず。「もう、あんな男やめときなはれ!」って言ってるのに「でも、幸せにするってゆってくれたもん」と。ダメ男のほうもダメ男で、自分を甘やかしてくれる女ってのを直感でわかってて、そうゆう女しか選ばない。でも、そんな女の子が周りにいると、ついつい世話を焼きたくなる。「やめなやー」とか言いながら、応援したくなる。沢村めぐみのように。なんだか、その不器用すぎる姿が愛しいんやよね。ボニーピンクスカパラの谷中さんまで出てはって、うれしすぎる。松子の愛するダメ男たちも、なかなかはまり役ばかりで、安心して物語に集中できた。
CM界の巨匠が作り上げるディズニーアニメのようなファンタジー。どこまでもこってこてな濃厚な画面が、ちょっとうるさいかな?とも思うけれど、でもテンポよくストーリーが進むのでそれほど気にならない。おもちゃ箱をひっくり返したような画面が、まさに松子の一生のような気がして。ぎゅぎゅぎゅっと色鮮やかさが濃縮されて、だからこそ、ここまで色濃いものになったんだろうな。
映画を観たあと、ようやく中谷さんの本を読み始める。映画を観る前から買っていて、観てから読むんだ!とおあずけにしていたので。それはそれは、映画と違った意味で壮絶で。でもかなりおもしろい。中島さんの変人っぷりと中谷さんのタフっぷりに、圧巻。中谷さんの女優魂を見た。

嫌われ松子の一年

嫌われ松子の一年