湯けむり温泉かしまし編

温泉はやっぱり女子と行くに限る、と思う。ひとりで入る温泉は、なんだかちょっとさみしい。冬の温泉はまた格別で、雪見温泉に遭遇すると余計にそう思うのだ。ちらほらと真っ白の結晶が舞い落ちるなか、露天風呂にゆっくりとつかりながらいろいろな話をする。気がつけば、1時間。至福のときなのだ。
おいしいご飯と温泉と、大好きなひとたちがいれば、なにもいらない。とは欲張りなわたしは言えないけれど。それでも、いっしょにここにいることを幸せに思う。恋人がいたり、旦那がいたり、子供ができたりして、守るべきものはどんどん増えるけれど、大切なことに変わりはない。ときどきこうやって温泉にでも来て、おいしいものを食べていっぱい話をしてあほなことやっていられることが、しあわせ。