舞妓Haaaan!!!

trifle2007-07-01

maikohaaaan.com — Coming Soon
休日の映画の日に、映画を観ずしてどうするってことで、阿部サダヲ初主演映画を観てきた。京の街がどんなふうに映画に映っているのかも、興味津々。たぶん、京都の人はだれよりも京都を好きなんやと思う。だからこそ、京都の本屋さんにはあんなにも京都コーナーがでかでかと設けられているんやと思う。
いつもワキでええ味出してはるサダヲさんが、主役になるとどうなるのか。あの独特のキモさに耐えられるのか。ワキでは印象のあるいい演技でも、主役ともなるとくどすぎるんじゃないかと思ったりもする。2時間あのくどさを観るのは、もしかすると正直しんどいのでは?と。フタを開けてみると、やはりまあ、くどい。きもい。最初から最後まで、ハイテンション。役的にも、キモイ舞妓オタクという設定なので、きもいのは承知済み。脚本クドカン、主演サダヲとくれば、怒濤のハイテンションなのも承知済み。それでも、なんだか疲れてしまった。予定調和のことばかりなのに、最後のほうはしんどい、と思う。むしろ逆に予定調和すぎて、疲れてしまったのかもしれない。始終一本調子で、力みすぎて休まる暇もなく。かといって、アッと驚く展開があるわけでもなく。勢いだけでここまで来ました!って感じが、すごくした。ストーリーが予想できるものだからこそ、ずっとハイテンションに続くのがちょっと辛かったかなあ。そんな体力なかった。なかなかおもしろかっただけに、残念な気持ち。もう少し緩急をつけてくれると、観やすかったんじゃないかと思う。相変わらずの小ネタ満載で、そうゆうのを見つけるたびににんまり笑ってうれしくなるんだけれど、やっぱり疲れてしまったというのが本音。クドカン作品は、結構どれも好きでDVDまで持ってたりするんやけど。だからこそ、期待が高まりすぎたんやろか。クドカン脚本の変にぬけたところが好きなだけに、ハイテンション一辺倒はしんどかった。
疲れたけど、サダヲさんはよかった。あれは、阿部サダヲ以外はできないな。白いブリーフがあれほど似合う俳優が、彼以外いるだろうか。あのテンションを持続していられるのも、彼以外じゃ無理なんじゃないだろうか。宮藤官九郎の脚本が俳優阿部サダヲの演技に助けられた感じがする。阿部サダヲじゃなかったら、2時間も観ていられなかったと思う。堤真一さんのはじけっぷりは、さすが。クールなイメージが強い堤さんやけど、わたしはどちらかというと関西弁でまくしたてる剽軽者やと思っているので、こうゆう役はぴったりやと思う。小出早織さんが、すごくよかった。どっかで観たことあるなあって思ったら、「帰ってきた時効警察」の真加出くんやないの。あのときとまた雰囲気が違って、びっくり。でも、あのとき以上によかった。顔立ちも舞妓さんらしい丸顔ふっくらおちょぼ口で、よう似合てはった。存在感がすごくあって、ヒロインはこっちなんやないの?と思う。柴崎コウさんは、演技はよかったんやけどなあ。姿や立ち振る舞いが、どうもよくなかった。舞妓さんってもっと綺麗でしゃんとしてはる。女優さんならそうゆうところもきちんとしてほしかった。小出さんが美しかったからこそ、柴崎さんにもがんばってほしかった。故・植木等さんが、すこしだけ出演してはるのだけれど、もうなんだかさすがとしか言いようがなくて。「日本一の無責任男」はやっぱり植木さんでないとダメなんだなあ。
しかし、歌は最高だった。グループ魂って、ドラマでもなんでも主題歌にしちゃいかんだろう、絶対勝っちゃうだろう、って思っていたのに、なかなかそうでもなくて。久しぶりに、主題歌と内容(ストーリー、雰囲気、その他諸々)が合致した映画だった。