かみさま/大平一枝、小林キユウ

かみさま

かみさま

紙、というのは、なんて魅惑的なものなのだろう。気がついたら、いろいろ集めている。集めているつもりもないのに、集まっている。なんとなく捨てられないものは、紙でできているものが多い気がする。もらった名刺、おいしかったお店の箸袋、フリーペーパー、お気に入りのショップのDM、ショップバッグ、包装紙、一緒に観た映画の半券、恋人ん家の近くのコンビニのレシート、一言書かれた紙、手紙、メモ書き、大好きな服のタグ、そういったものはなぜだか捨てられない。形のないデータの時代だというのに、やっぱりアウトプットされたものに安心する。なぜなら、それは「かみさま」がいるからなのだ。