プラダを着た悪魔

trifle2006-12-03

プラダを着た悪魔 - 20世紀フォックス ホームエンターテイメント
http://www.devilwearspradamovie.com/
Sex And The City」には、例外もれずはまりました。DVDも買って何度も何度も見てます。華やかでゴージャスな衣装たちに、うっとりしました。このドラマで衣装を手がけたパトリシア・フィールドが衣装を担当していると聞いて、上映が開始される前から、これは絶対観に行こうと決めていた。そのわりに、ようやく観に行く始末だけれど。さすがパトリシア・フィールド!もう衣装の可愛さとかっこよさには、溜息ものです。女性たちが身にまとうファッションのすべてが、すてき!お洋服はもちろんのこと、シューズやアクセの小物まですべてがスタイリッシュで洗練されていて、うっとり。お手本にしたくなっちゃう。衣装は、タイトルに出ているプラダは案外少なくて、シャネルやエルメスガリアーノのほうが多かったかな。わたしがほしかったザノッティのパンプスが登場!やっぱり、すてきー。アンディが履いてはったから良かったのかもしれないけれど、買っちゃおうかな。履きやすいからついついぺたんこシューズを買ってしまうのだけれど、この映画を観ると女子としてコツコツヒールを履かねばという気になった。
単純に、おもしろかった!女性にはぜひ観てもらいたい映画。もちろん、男性だってきっとたのしめると思う。わたしは、外国映画ってなかなか感情移入しにくいのだけれど、これは毎シーンうんうんと共感できるほど。働いている女性なら、こういう経験は必ずある。鬼のように厳しくて正しい上司に、ちょっと鼻につくけど憎めない同僚。仕事をがんばればがんばるほど恋人とはすれ違ったり、そんなときになかなか素敵な男子に出会ったり、またその男子が自分に気があったり。恋も仕事も手に入れたい!って思うんだけど、なかなかうまくいかない。両立することって、すごく難しい。あっちを立てれば、こっちが立たず。こっちを立てれば、あっちが立たず。不器用ながらも一生懸命。アンディ(アン・ハサウェイ)の一挙手一投足に、泣いたり笑ったり怒ったりくるくると感情がうごめく。
アン・ハサウェイが、そーきゅーと!最初のほうだって、ちっともデブじゃないのに!ミランダ役のメリル・ストリープはさすがの存在感と演技力。だけど、アン・ハサウェイもちっとも負けてない。最初のやぼったい姿がとてもはまっていたからこそ、変身後のおしゃれでかわいくて華のある姿が様になる。その絶妙の対比がすばらしい。メリル・ストリープは、言うまでもなくかっこいい。彼女の演技のひとつひとつに冷徹な女をみた。デスクにコートとバッグを置く姿にしびれた。あの潔いまでの堂々としたお姿。ゴージャスな衣装に負けない立ち振る舞い。それでいて、繊細で弱い部分も上手に表現されていて。圧巻です。エミリー(エミリー・プラント)は、むかつくんだけど愛しい存在。なんだか憎めない先輩で、かわいかった。アンディとの掛け合いも、ミランダとの掛け合いも絶妙。女性ばかりが強くてクローズアップされるなか、ナイジェル(スタンリー・トゥッチ)の存在がよかった。ほっと一息つける感じ。癒し効果大です。この物語の主役である女性たちを立てて控えめな演技ながらも、要所要所でツボをおさえた存在感。人間くさいところが、ミランダのサイボーグのような冷徹さを際だたせてよかった。
どんなに華やかで憧れの世界にいる人間でも、悩んだり迷ったり泣いたりするのです。ミランダだって例外でなく。決めるのはいつも自分。他人のせいにしちゃいけない。「仕方がない」って言葉で片付けてしまうようにはなってはいけないなあと。ストーリーはありがちだし、ラストもやっぱりねと思うような展開だったけれど、衣装だけでおなかいっぱいになりつつあったので、楽しめました。それに、観たあと仕事も恋もがんばろうって思わせてくれた。がんばる女性必見です。