木更津キャッツアイワールドシリーズ

trifle2006-11-23

http://www.tbs.co.jp/catseye/
ほんとうに、これで終わってしまうんだなあと思ったら、感慨深く。ぶっさんとも、マスターとも、アニとも、バンビとも、うっちーとももう会えへんのんやあと思ったら、なんだか淋しく。IWGP池袋ウエストゲートパーク)で宮藤官九郎にはまり、見続けている。途中、どうしたクドカン!と思わせるような失速加減もあったけれど、やっぱり好きです。もちろん、これを観に行くまえにDVDで全話復習済み。何度見てもおもしろい。それでも、はじめて映画化された日本シリーズのときのようなテンションにならないのは、なんでだろう。それはやっぱり、これで本当に終わりなんだなーってことなんだろうか。釣りバカ日誌とまではいかないまでも、なんだかんだでぶっさんは生き続けて、いつまでもみんなでバカばっかりやって続いていくんだと思ってたから。
しぶとく余命を生き抜いていたぶっさんも、ついには死んじゃって。3年後の世界では、みんなバラバラ。それぞれがあたらしい自分の居場所を作り出そうとしている。ひょんなことから幽霊となってあらわれたぶっさん(岡田准一)。あいかわらずのテンションとキレ具合で、なんだか安心する。しかし、岡田君はほんまにぶっさんやなあ。いつもの大人しめの印象の岡田君からは想像できないくらい。役者。ほんとうに、ぶっさんはちっとも変わってない。わたしたちが見た最後の22歳のままで。だけど、バンビ(櫻井翔)は市役所勤務になってたり、マスター(佐藤隆太)は元マスターになっちゃってたこ焼き焼いてたり、アニ(塚本高史)はさらにやさぐれてたり、うっちー(岡田義徳)は自衛隊にはいってたり。個人的には、うっちーが普通にしゃべってるのに、ショックを受けたけれど。たかが3年、されど3年。いつまでも変わらないままのぶっさんと、少しづつ変化していくみんな。そんなすれ違いがなんとも哀しくて切ない。ぶっさんの死後、ほかのみんながどんなふうに生活し成長しているのか。そういったものを描いている作品だとはわかっているのだけれど。それでも、複雑な気持ちになってしまうのは、ぶっさんがほんとうに好きだからなのかもしれない。泣いたり笑ったり、やっぱり泣いたり。めまぐるしく変わる感情と、この映画を観ているみんなが同じようにくるくると感情を変化しているのを感じて、みんなもほんまにぶっさんが好きなんやあと思う。もちろん、映画に登場するみんなからも同じ気持ちが感じられて。ぶっさんもみんなが大好きだから、きっとみんなに「ばいばい」言えなかったことが心残りだったんだろうな。公助(小日向文世)にだけぶっさんが見えなかったのは、きちんと「ばいばい」言えていたからなんだと思う。最後、アニひでえ!って思ってしまうような言葉だったけれど、でもそれはきちんと「ばいばい」して前に進むには絶対に必要な言葉で。たんにアニがバカで言葉を選べないだけで。ぶっさんに、きちんと「ばいばい」が言えてよかった。ばいばい、ぶっさん!ばいばい、やっさいもっさい!