ハチミツとクローバー

trifle2006-08-26

ハチミツとクローバー | アスミック・エース
結構観に行く気満々やったのに、なかなか時間があわず、正直もういいかなと思いはじめてはいたものの、なんだか時間がぽっかり空いたので、観てきました。思った以上に空いてて、びっくり。もっと人気なのかと思ってた。というか、観に行くのが遅すぎたのか。
まさに、これぞ青春!って感じ。始終、青春臭がたちこめて、むずがゆーくなってしまう。やっぱり気になるのは、各キャラクターたち。竹本くん(櫻井翔)は、青春臭くてよかった。ちょっとバンビとかぶるところはあったけれど、どちらも青春小僧って感じが好演。竹本くんの芋臭さがよく出ててよかった。はぐは思った以上にはぐで、蒼井優ちゃんはほんとうは身長160センチもあるのに、全然見えなくて。ものっそちびっ子やった。はまっていれば、大きさなんて関係ないんやなー。森田さんの伊勢谷友介くんは、ちょっと人間臭かったかなあ。あのころの森田さんはやっぱり天才でなければ。9巻現在の今でこそ、過去が描かれ苦悩やらなにやらたくさんでてきたけれど、この映画のころはやはりわけのわからない天才であってほしかったな。でも、伊勢谷くんやからこそ、ここまで近づいたのかなーとも思う。真山(加瀬亮)のストーキングっぷりは原作以上のもので、ちょっとひくよ。使用済みあぶらとり紙とか。歯ブラシは百歩譲れるけれど、あぶらとり紙はちょっと・・・。原作でもちょっとストーカーっぽかったけど、ここまでではなくて、もっと愛すべき感じやったのに。なんだか、リアリティありすぎて怖かった。山田(関めぐみ)の踵落としを期待していたけれど、やっぱりなかった。さすがに、無理か。なんだか性格がちょっとじっとりしすぎていたような気がしないでもない。修ちゃん(堺雅人)は、あの始終にまにまと、目尻にシワが出来るくらいほほえましく笑っている姿が、修ちゃんらしくてよかった。堺さん、いい演技してはるなーと思わずにはいられない。最初はイメージ的にまさやん希望やったんやけど、とてもいい感じに仕上がってました。
ストーリーは、原作とはちょっと違って、あたらしいエピソードがいくつかあった。そして、理花さんの事故やらに関する記述もなく。でも、全体を通してハチクロの持っている、片思いの切なさとか苦しさとかもどかしさとか不甲斐なさとか、この先に待っている未来に対する不安とか焦りとかは、きちんと描かれていて。エピソードの違いはあれど、きちんとハチクロワールド。ふわふわとしたファンタジックで、ゆるやかな世界観はなかなか表現できてたと思う。ただちょっと、ぎゅうぎゅうに詰め込み過ぎたかなあという感じもする。主人公は一応竹本くん?なんだとは思うけど、主要キャラ5人すべてにきちんとスポットライトをあててあげたいという心意気は伝わってきた。まあでもそれが、ぎゅうぎゅうにしすぎちゃったって感じもするけど。時間が大幅に足りない。はぐと山田の友情に関してもそうだし、竹本くんのはぐに対する恋心も、森田さんのはぐが気になる感じも、山田の真山に対する恋心も、真山の理花さんに対する恋心も、あまり説明がなくて、原作を読んでないとどうしてこれほどまでに好きなのかということとか、心の機微が伝わってこなくて、不親切な感じ。原作のあるものなので、原作有きで映画ができてしまうのはしょうがないけれど、もうすこしがんばってほしかったなー。