うさぎドロップ(2)/宇仁田ゆみ

うさぎドロップ  (2) (Feelコミックス)

うさぎドロップ (2) (Feelコミックス)

思わず涙がこぼれそうになる。誰にも愛されずに育った子供は、大人になったらどうなるのだろう。だけど、たったひとりにでも愛されれば、その未来はずいぶんと変わるのではないだろうか。たったひとりだけでも、自分のことを見返りもなにも求めず一番だと言ってくれる人がいれば、幸せなんじゃないだろうか。子供って、大人がきちんと守ってあげていれば、それにきちんと応えてくれる。与えたぶんだけ返ってくる。だからこそ、守る立場の人間がきちんとしていなければならないのだろうし。子供ってほんと、不思議。こちらの苛々や不安を敏感に察知して、すぐに反応する。その俊敏さは大人にはないすばらしい感性だと思う。だから、守ってあげなきゃなあって思う。そりゃね、大人だっていろいろあるし、大人にだってだっこされたいときもあるけど。
親って、子供を産んだら勝手に親になるんだと思ったけど、違うんだ。産んだだけで親になれるわけじゃなくて。子供といしょに親も成長していくんだな。周りを見てても思うけど、あらためてそう思った。